お部屋探し 2018.09.01

建物の耐震基準とは?新旧制度の違いや安全性の見分け方をご紹介!

中古マンションや中古住宅などに住む場合に、気になるのが耐震基準です。建物の耐震基準は、建物の安全性をより高めるために、たびたび制度の見直しを行っているので、最新の情報をチェックしておくことが重要になります。これから中古物件を選ぼうとしている人のなかには、新旧の耐震制度の違いはどんなところにあるのか気になる人も多いでしょう。この記事では、耐震基準という観点から賃貸物件の安全性を見分ける方法を紹介します。

建物の耐震基準とは?安全性を高めるために設けられた制度

建物の耐震基準とは、建物が地震に耐えられる強度を有しているかどうかを判断するひとつの基準です。1950年に、国民の生命、健康および財産の保護を目的として建築基準法が制定されました。この法律のなかに、耐震性に関する一定の基準も設けられています。建築基準法ができた背景には、1948年に発生した福井地震があります。福井地震は2018年8月時点では、戦後3番目の被害となった大地震です。

耐震基準は、それまでに起きた最大の地震にも対応できるように作られますが、そのあとでそれ以上の大地震が起こることもあります。そこで、建築基準法は、制定後も大きな地震が発生する度に、その地震規模に対応できるように改正されています。建物がこれまで起きた地震に耐えられるかどうかを知りたい場合には、最新の耐震基準をクリアしているかどうかをチェックしなければなりません。

大幅な改正が行われた!旧耐震基準と新耐震基準

耐震基準は大きな地震が起きるごとに、それに対応するかたちで改正されています。ここでは、いつどんな改正が行われたのか、それぞれどんな内容の基準なのかを紹介します。具体的に変更された点などを理解しておきましょう。

改正前の旧耐震基準の内容は?

1950年に最初にできた耐震基準は、1971年に1968年の十勝沖地震を受けて改正されています。このときは、鉄筋コンクリートの柱の内部にある鉄筋部分の強度を増すことや、木造建築の基礎をコンクリート製にすることが義務付けられました。最も大幅な改正が行われたのは、1981年です。これは、1978年に起こった宮城県沖地震を受けて改正されました。一般にこの改正を境にして、改正前の基準を「旧耐震基準」、改正後の基準を「新耐震基準」と呼んで区別しています。

新耐震基準で変わった内容は?

1981年に「旧耐震基準」から「新耐震基準」へと改正された理由は、改正のきっかけになった宮城県沖地震で、建物の倒壊被害が大きかったことを受けています。倒れてきた建物によって亡くなったりケガをしたりした人が多かったため、倒壊しない建物の強度の基準を作ることになったのです。

旧耐震基準では「震度5程度の地震で倒壊しないこと」というのが基準でした。一方、新耐震基準では「数十年に一度程度発生する地震(震度5強程度の中規模地震)ではほとんど損傷しないこと」「数百年に一程度発生する地震(震度6強〜震度7の大規模地震)で倒壊・崩壊しないこと」が基準になっています。

どこがどう違うのかというと、新耐震基準では「大地震」という区分が新設されたことと、中地震については「倒壊または崩壊しない」という基準から「ほとんど損傷しない」という基準に変更された点が異なります。そして、中地震に耐えうるかの判断には「許容応力度計算」を、大地震に耐えうるかの判断については「保有水平耐力計算」を行うことが定められました。

等級を耐震性の目安にしよう!1から3で表示

耐震性の目安になるのは「耐震等級」です。品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)が2000年に制定されたことによって定められたもので、住宅性能表示制度という任意の制度のひとつになります。ここでは、この耐震等級の各等級の内容について紹介します。

耐震等級1とは?

耐震等級は、建物の強度を表すもので住宅性能表示基準のひとつの基準です。住宅性能表示基準には、構造の安定、火災時の安定、空気環境など10の項目(基準)があります。耐震等級はこのうちの「構造の安定」に関する基準のひとつです。具体的には、構造躯体の倒壊等防止と構造躯体の損傷防止について3段階が設定されています。「耐震等級1」は、簡単にいうと新耐震基準を満たしていることを示す等級です。これを基準としてほかの等級が定められています。

耐震等級2とは?

「耐震等級2」は、耐震等級1の1.25倍の強度を示します。つまり、新耐震基準が想定しているような地震に最低限耐える建物の強度を1(耐震等級1)とすれば、その1.25倍耐えうる建物だということです。

税法上の優遇などを受けられる建物として「長期優良住宅」があります。この長期優良住宅として認められるためには9つの項目をクリアしなければなりません。そのなかのひとつに耐震性も含まれており、耐震等級2以上の強度が必要とされています。

耐震等級3とは?

耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の強度を示します。つまり、新耐震基準が想定しているような地震に最低限耐える建物の強度を1(耐震等級1)とすれば、その1.5倍耐えうる建物だということです。

耐震等級はあくまで任意の制度なので、建物に表示がないから強度が低いとは必ずしも言えません。ただし、建物の耐震性を示すひとつの目安として、住宅業界では広く利用されている制度です。表示がある場合には、できるだけ等級3の物件を選ぶようにすれば、安全性が高いと言えるしょう。

制度改正の期間についての注意点!

新耐震基準についての注意点も知っておきましょう。新耐震基準の建物かどうかについて、設計上と税制上で扱いが異なるのです。設計上は、新耐震基準が1981年6月1日に改正されているので、1981年6月1日以降に建築確認済証が交付されている建物は新耐震基準を満たしています。

一方で、税法上の措置として、竣工が登記上1982年1月1日以降になっている建物は、新耐震基準を満たしているとみなされています。つまり、設計上は新基準を満たしていないのに、竣工が1982年1月1日以降なら新耐震基準を満たしていることになっている物件があるということです。建築確認から竣工までには、木造一戸建てでも4カ月程度、マンションなら1年~1年半程度期間があるので、このような事態が起こります。

新耐震基準を満たしている建物の見分け方!

新耐震基準は、地震に対する建物の安全性を確認するひとつの重要な目安になります。住もうと考えている物件が新耐震基準を満たしているのか気になる人も多いでしょう。ここでは、新耐震基準を満たしている物件の見分け方について紹介します。

建築確認済証の交付日を確認

新耐震基準に適合する建物かどうかは、建築確認済証の交付日を確認することが大切です。1981年6月1日に新耐震基準は改正されたため、この日以降に建築確認済証が交付されている建物であれば、新耐震基準を満たしていることになります。

大事なのは建物の竣工年月日(建築工事などが完了した日)ではなく、それ以前に行われる建築確認済証の交付日を確認することです。中古住宅や中古マンションについては、仲介する不動産業者や自治体に確認してみましょう。建築確認済証は、自治体に建築確認申請を行って、建築基準法などに違反していないことが確認された場合に交付されます。この交付を受けてから建築工事が始まるので、竣工年月日が1981年6月1日以降でも、新耐震基準を満たしていない可能性があるのです。

2000年以降に建築

木造住宅に関しては、2000年以降に建築された建物であれば、耐震性能が高いと判断できます。なぜなら、1995年に起きた阪神淡路大震災で木造建物が大きな被害を受けたのを教訓に、木造建物に関しては2000年に建物の強度を高める改正が行われているからです。

この改正では、筋交いや柱の接合部には金物を使用することなどが義務づけられたのが大きな改正ポイントです。木造建物は横揺れで倒壊しやすいという弱点がありましたが、この改正で建物の強度を増すことができるようになりました。

中古マンションの耐震基準について

中古マンションの耐震基準についても、1981年の新耐震基準をみたしたマンションであれば、耐震性に問題はないと考えてよいでしょう。また、旧基準時代でも細かな改正は行われており、1971年には、鉄筋コンクリートを支える構造部分の密度を高くすることで、柱や梁を補強する改正が行われています。

実際に、この耐震基準を満たした建物は阪神淡路大震災で被害が少なかったといわれており、改正の効果があったと言えます。ですから、中古マンションの耐震性を判断する際には、1981年の新耐震基準を満たしているかどうかということだけでなく、1971年の改正に対応した物件であるかどうかもひとつの指標とするとよいかもしれません。

建物の維持管理は適切?築年数よりも大切なこと

建物を選ぶときは築年数に目が行きがちですが、維持や管理の点も非常に重要で、チェックしておかなければなりません。たとえ築年数が数十年という古い建物でも、しっかりした構造を持っていて、耐震性に何の心配もない物件もあります。耐震性は、建物の状態によっても左右されます。しっかり管理されていなければ、その分だけ早く建物が劣化してしまうからです。定期的に建物の経年劣化をチェックして、壁のひび割れなどをきちんと修理していれば、建物の耐久性は増します。一方、管理がずさんであれば、劣化が想定しているよりも早く進んでしまいます。

中古物件の耐震性を見るときは、築年数よりも、維持・管理がきちんと行われているのかが重要です。必要なときに適切な補修がきちんと行われていれば、建物の耐震性は変わりません。マンションであれば、管理会社や理事会の在り方について聞いたり、大規模修繕の修繕履歴などを確認したりして、管理体制をチェックすることをおすすめします。

新耐震基準で安全性が向上!地震に強い賃貸物件を探そう!

耐震基準が何度も改正されているということと、東日本大震災などを経験して地震への備えに注目が集まっていることで、古い建物の耐震工事はどんどん進んできています。耐震性に心配のある住宅物件は確実に減ってきていると言えますが、問題のある建物がまだ多数存在しているのも事実です。万が一の地震に備えておくことはとても重要です。さまざまな耐震基準について正しい知識を持ち、耐震性に問題がないかどうかに注意しながら、安心して住めるよい賃貸物件を探していきましょう。

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この記事を書いたライター

アエラスグループ コラム編集部

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